古神道とフラに共通するメソッド習得のコツ

こち亀両さんの地元、亀有香取神社(東京都葛飾区亀有)
こち亀両さんの地元、亀有香取神社(東京都葛飾区亀有)

  

私が長年続けている趣味のひとつが、フラダンスです。

 

何を隠そう、フラ歴15年!

(注・長さと上手さは比例しませんのでヨロシク…(-_-;)

 

近くの公民館で週1回、ふだんはインストラクターの指導を受け、

時々、ハラウ(教室)のトップである“師匠”が指導に来てくださいます。

 

最近のレッスンで、師匠に厳しく言われたことがあります。

 

「皆さんは“観る力”が弱い! 

しっかり観るのです! 

私を観なさい!」

 

これを聞いて、思いました。

(どこかで聞いたな…と(笑)

 

山田が講座で常に言っていることです。

まず、しっかり観ることだと。

 

師匠はハワイで現地のクムフラ(フラの師範)の指導を受けた時、

ひとつも見逃すまいと必死で観ておぼえたそうです。

そうして、フラの“奥義”を体得するわけです。

 

フラの師匠の「私を観なさい!」という決め台詞が、私は大好きです。

そこにゆるぎない自信を感じるからです。

 

さて、山田が昨年7月の講座で次のように言っています。

 

「メソッドの習得というのはコツがあります。

しっかり観ることです。

この観る力がとても重要です。

 

しっかり観て、レジュメは後で補うことです。

その場で観ておぼえる。

 

メソッドの場合、メモをするのはいいのですが、

下ばかり見ていたらおぼえられません。(省略)

 

武道でもまず型を覚える。

《守・破・離》という言葉がありますが、まず型をおぼえることです」

 

さらに山田の話です。

「私も先生の所作を何度か観て、フーチや易を覚えました。

観て覚える習慣をつけると、スピードアップになります。

 

そもそも観るという行為には“霊力”があります。

うつむいていたり、うわの空では上達はおぼつかないのです。

 

ある意味、目に光がある人は人生がうまくいきやすいのです」

(たしかに、師匠の眼ヂカラはハンパないです)

 

私がフラに魅力を感じるのは、フラと日本の古神道の世界観が似ているからです。

ハワイの宗教観は日本と同じで、「万物に神宿る」、

大自然やあらゆるものに神性を観て、崇拝し、感謝します。

 

古典フラ(カヒコ)をみると、日本の神楽の雰囲気とよく似ています。

チャントの響きは祝詞に似ているし、踊りは神楽舞いに似ています。

 

そして、フラははだしで踊ります。

ひざを軽く曲げてダウンし、かかとから背骨を通って、

頭のてっぺんまでまっすぐにします。

すり足で、体の軸がブレません。

 

大地に根をはって大地のエネルギーをいただくのです。

いわば「グラウンディング」の踊りなのです。

 

また、ハワイの人々は文字を持たなかったので、

言葉によって神話や歴史、物語を伝えてきました。

 

それを踊りによってあらわしたものがフラになります。

すべての動きに意味があり、自然と人々の物語があり、心、想いがあります。

 

先日のレッスンでも、このことを師匠に厳しく指導されました。

「何を伝えたいのかわかっていないと、観る人には何も伝わらない。

もっと、歌詞の意味を理解しなさい。

言葉があって、意味があって、それがフリになるのです」

 

その話を山田にすると、激しく同意していました(笑)。

 

「その通りだね。メソッドもそうだけど、まず意図があるのだ。

すると、自然とそういう動きや所作になるものなんだよ」

 

言葉と心を伝えているのがフラなのです。

たんにダンスとしての動き、フリが上手なだけではいいフラダンサーとはいえません。

 

歌の意味を深く理解し、その物語や心、微妙なニュアンスを伝えられる人が、

真に上手な踊り手になります。

 

山田の話です。

「私は長年、古神道の行法を指導し、さまざまな神術・帝術を伝授してきました。

活用する意図をはっきりさせて、発する言霊に所作(動作)が合ってくることがポイントです。

 

意図がはっきりして、きちんと神言や真言を発すれば、

所作は自然と私の所作のようになってきます。

 

なぜなら“目的”があって、それに必要な『神言や真言、言霊』があり、

それに必要な『所作』が生まれるからです」

 

 

あれから15年。

 

まだまだ、フラ達人への道は遠し……(T_T)/~~~

 

亀有香取神社境内の岐(いき)大神を祭る道祖神社
亀有香取神社境内の岐(いき)大神を祭る道祖神社